カテゴリー: ニュース・制度解説

  • 発熱症状・コロナ陽性がでたとき、濃厚接触者となったとき、支援給付チャート

    発熱症状・コロナ陽性がでたとき、濃厚接触者となったとき、支援給付チャート

    Twitterの方でつぶやいた画像をこちらでも。身近、もしくは自身にコロナが発生したとき、頼れる可能性がある支援給付判定チャートです。

    きっかけは岡先生のこちらのツイート

    https://twitter.com/okayokay0214/status/1492650548624904194?s=20&t=dGTCGnpiEhyX-O3OUXtdgg

    制度があるにも関わらず必要な方へ中々情報が届きにくいのだなと思いトップ画像のチャートを作成しました。
    (知ったところで申請が大変なんだよって話もあると思いますが……)
    以下、傷病手当金・労災保険給付・休業支援金について少し補足します。

    傷病手当金

    自分が協会けんぽか健康保険組合か不明な場合は健康保険証を見てください。
    健康保険証
    上のイメージは協会けんぽの健康保険証ですが、保険者名称の記載を確認して、その記載の保険者での申請方法を確認してください。
    なお、協会けんぽの場合は、申請書に事業所と医師等に書いてもらう欄があります。

    労災保険給付

    業務上感染し、休業した場合は労災保険の休業補償給付(1日あたりざっくり日割賃金の8割)が受給できる可能性があります。
    請求手続きは基本的には労働者自身で行いますが、困難な場合事業主が助力することとなっています。
    医療従事者のほかにも、小売の販売員さんや飲食店店員さんにも業務上と認められた事例があります。
    問い合わせ先は労働局・労働基準監督署になります。

    休業支援金

    正式名称を「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」といいます。
    勤め先が時短・休業になったが休業手当が出ない、濃厚接触者となり自宅待機となったが休業手当がでない、そういった場合に利用できる支援です。
    申請は労働者だけでも行えますが、事業主が協力することで審査が早く進みます。事業主の金銭的負担はありません。
    問い合わせ先は専用のコールセンターとなっています。

  • 改正育児・介護休業法!4月1日施行で就業規則はどう変わる?

    改正育児・介護休業法!4月1日施行で就業規則はどう変わる?

    いよいよ2022年4月1日から改正育児・介護休業法が施行されます。結局、就業規則はどこを確認すれば良いのか解説します。

    4月1日から施行される改正部分をおさらい

    4つあり、うち「有期雇用労働者の育児・介護休業の取得要件緩和」は就業規則の見直しが必要です。

    1. 妊娠・出産申出をした労働者への育児休業個別周知・取得意向確認の義務付け
    2. 育児休業を取得しやすい雇用環境整備の義務付け
    3. 育児休業の申出方法等の見直し
    4. 有期雇用労働者の育児・介護休業の取得要件緩和

    太字部分について詳しく説明します。

    個別周知は何を知らせるの?

    妊娠や配偶者の出産予定を報告した従業員に対して、会社は次の4点を知らせなくてはなりません。

    • 育児休業に関する制度
    • 育児休業申出の申出先
    • 雇用保険の育児休業給付に関すること
    • 労働者が育児休業期間について負担すべき社会保険料の取扱い

    個別周知の準備としては、周知用の文書作成があります。文書を作成するにあたり、気を使わなければならないのが10月1日施行の出生時育児休業や育児休業分割取得に関してです。これらについても掲載する場合は、制度施行については10月1日であることと、10月以降は社会保険料免除のルールが変更となることを明記しましょう

    なお、厚生労働省に個別周知書式があります。ご丁寧に

    1. 10月1日施行の内容も含めたバージョン
    2. 4月~9月までバージョン
    3. 10月以降バージョン

    と3種類あるのでこれを基に作成するのが良いと思います!

    参考様式 個別周知・意向確認書記載例

    厚生労働省 育児・介護休業等に関する規則の規定例

    有期雇用労働者の取得要件緩和

    これまで、有期雇用労働者が育児休業を取得するには2つの条件がありました。

    • 事業主に引き続き雇用された期間が1年以上の者
    • 子が1歳6か月に達する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでない者

    要約すると、入社1年以上で**契約期間が子の1歳6か月の日までに満了しない(あるいは更新が確定している)**方だけが取得することが出来ました。

    改正により、雇用された期間が1年以上の者が廃止となります。よって就業規則で次のような記載があった場合には改定が必要です。


    (育児休業の対象者)
    第○条
    1 育児のために休業することを希望する従業員(日雇従業員を除く)であって、1歳に満たない子と同居し、養育する者は、この規則に定めるところにより育児休業をすることができる。ただし、有期契約従業員にあっては、本条第2項に定める者に限り、育児休業をすることができる。
    2 育児休業ができる有期契約従業員は、申出時点において、次のいずれにも該当する者とする。
    イ 入社1年以上であること。
    口 子が1歳6か月(第○条第○項の申出にあっては2歳)に達する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと。


    第2項のイ部分が廃止となりますので次のように改定します。


    (育児休業の対象者)
    第○条
    1 育児のために休業することを希望する従業員(日雇従業員を除く)であって、1 歳に満たない子と同居し、養育する者は、この規則に定めるところにより育児休業をすることができる。ただし、有期契約従業員にあっては、申出時点において、子が1歳6か月(第○条第○項の申出にあっては2歳)に達する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでない者に限り、育児休業をすることができる。


    規程中の(第○条第○項の申出にあっては2歳)の○条○項部分には、子が2歳に達する日までの育児休業を取得できることについて書かれた条項番号が入ります。

    ちなみに、労使協定によって入社1年未満の従業員の育児・介護休業取得を除外することは可能です。すでに「従業員」を対象としてそういった労使協定を締結済みの事業所については、有期労働者も含めて除外する場合改めて労使協定を締結する必要があります。

    令和3年改正育児・介護休業法に関する Q&A  Q4-3

    10月1日施行分はもっとボリュームがあるので早めに準備を!

    10月には出生時育児休業、分割取得、撤回ルールなどボリュームある改正施行がつづきます。早め早めに検討し、準備しておくことが望ましいです。

  • 改正育児介護休業法の施行

    改正育児介護休業法の施行

    半年ぶりの更新となってしまいました。私事ですが先月出産しました。当事者となることで制度をきちんと知ることが出来た気がします……。今日は改正育児介護休業法の施行日についてお知らせします。

    そもそも育児休業って何?いつから?

    育休(育児休業)と産休(産前産後休業)って混同されやすいのですがそれぞれ次のような違いがあります。

    法律 期間 対象者
    産休 労働基準法 産前6週間産後8週間※ 女性労働者
    育休 育児・介護休業法 男性は出生日から・女性は産休終了後から 1歳に満たない子どもを育てている労働者
    ※ 双子以上の場合は産前14週間

    また、要件はありますが 社会保険(協会けんぽ等の健康保険) の被保険者である場合は産休中 「出産手当金」 という手当を受け取ることができ、雇用保険 の被保険者である場合は育休中 「育児休業給付金」 という手当を受給することができます。どちらも金額は賃金の約67%です。育児休業給付金は受給期間が半年を過ぎると50%になります。

    育児休業は女性労働者の取得率が80%を超えているのに対して男性労働者は10%未満が長らく続いていました。政府は性差によって負担に偏りが生じない社会づくりを進めていく必要があると提言。2020年までに男性労働者の育休取得率13%を目標としていました。

    その結果、最新の雇用均等基本調査の速報値で、2020年12.65%と目標には届かなかったものの、過去最高を記録することができました。

    改正育児介護休業法の施行日と主な内容

    そんな政府肝入りの改正育児介護休業法ですが、ざっくりと改正内容を紹介します。

    1. 出生時育児休業の創設
    2. 育休の取得しやすい職場環境の整備
    3. 有期契約労働者の育休取得要件緩和

    出生時育児休業というのは、出生後8週間以内に最大4週間まで柔軟に取得できる休業制度のことです。もちろん出生時育児休業の取得に関わらず従来の育休も取得することができます。

    改正育児介護休業法は3段階で施行されます。

    2022年4月 2022年10月 2023年4月
    ■事業主への取得しやすい環境整備、妊娠出産の申出をした労働者に対する個別周知・意向確認の義務付け
    ■有期雇用労働者の育休取得要件の緩和
    ■出生時育児休業の創設
    ■育児休業を2回まで分割して取得可能
    ■常時労働者数1000人超の事業主に対して育休取得状況の公表を義務付け

    出生時育児休業と従来育休がそれぞれ2回分割できるので、最大4回に分けて育休を取得することもできます。

    出産直後は本当に大変なので(現在身をもって感じています)、この法改正で取得される方が増えると良いなと切に思います。

  • 4年ぶりの年金額引下げ、年金額計算の仕組みを解説

    4年ぶりの年金額引下げ、年金額計算の仕組みを解説

    新年度は様々な対応に追われる方が多いと思います。先日、こんなニュースを目にしました。

    4月から変わるもの…国民年金・厚生年金、介護保険料、消費税込みの「総額表示」

    介護保険料の引上げは「高齢化に伴い」ということで理解出来ますが、「年金の引下げ」は中々ショッキングな字面だと思います。一見すると来年も引下げが続くの?引下げ幅は増大する?と不安になります。今回は年金額計算の仕組みを解説いたします。少しでも、年金について安心してもらえると幸いです。


    • ポイント1 正確に言うと 引き下げられたのは○○率

    まず年金は、国民年金と厚生年金の2種類があります。社会保険に加入している方は給与明細から 厚生年金保険料 が天引きされているはずですが、それは将来天引きされた額に応じて 老齢厚生年金 が受給されることとなります。

    社会保険に入っていない方についても、国民年金を10年(120月)納付・申請免除などの期間があると 老齢基礎年金 が受給できます。こちらは納付月に応じた定額で、40年(480月)の満額で780,900円/年となります。社会保険に加入している方は厚生年金保険料を納めているので、それとは別に国民年金保険料を納める必要はありませんので安心してください。

    そしてそれぞれの年金額計算式は次のようになっています。

    • 国民年金(老齢基礎年金) 780,900円×改定率
    • 厚生年金(老齢厚生年金) (平均標準報酬月額×生年月日に応じた率×2003年(平成15年)3月までの社会保険加入月数+平均標準報酬額×生年月日に応じた率×2003年(平成15年)3月以後の社会保険加入月数)

    さて、上記のニュース映像を見ると、国民年金は月々66円引下げ、厚生年金は月々228円引下げとなっています。

    資料元は厚生労働省のこちらのプレスリリースだと思います。(厚生年金は先に述べたように天引きされた額によって違います。228円引下げは専業主婦・夫と社会保険加入の配偶者が平均年収5,268,000円で40年勤続した場合を想定しています。)

    実は、国民年金(老齢基礎年金)も厚生年金(老齢厚生年金)も計算式や年金額自体が変わった訳ではなく、 改定率 が変わりました。

    改定率は、賃金変動や物価変動に応じて年金額を自動的に連動させるための率です。ざっくり言うと、 物価や賃金が上昇すれば年金額も上がり、物価や賃金が下がれば年金額も下がります。 今回の改定率は1.001から1.000へと0.1%引き下げられました。これは 名目手取り賃金変動率が0.1%減少したため です。

    老齢厚生年金では、平均標準報酬月額・平均標準報酬額の計算中に 再評価率 という率を用いるのですが、再評価率の算出にも改定率と同じように賃金変動が考慮されています。そのため、賃金が0.1%減少した影響によって再評価率も見直され、老齢厚生年金の引下げとなりました。


    • ポイント2 2008年(平成20年)から見て最も低い改定率は0.982

    2008年(平成20年)度から2021年(令和3年)までの間で最も低い改定率は2012年(平成24年)と2013年(平成25年)度適用の0.982でした。2014年(平成26年)に年金制度の大規模な改訂以降は、 改定率は0.998~1.001の範囲内で推移 しています。

    断言は出来ませんが、現在の年金額計算の仕組みを考えると、改定率が一年で大きく(具体的には0.5%以上)変わる可能性は少ないように思います。


    ニュースタイトルだけ見ると不安が煽られますが、実際の年金額計算の仕組みは 現役世代の負担が大きく・急なものにならないように ということと、 受給世代が生活していける ことを考えて作られています。投げやりにならず、制度が長期的に運用されることを信じて納付したいものです……。

  • 厚生年金・健康保険で押印不要となった書類

    厚生年金・健康保険で押印不要となった書類

    本年もよろしくお願いいたします!

    早速ですが今回は厚生年金・健康保険関係の事業主等押印が不要になった書類のご案内と、厚生労働省が案内している生活支援策ページを紹介いたします。
    2020年12月25日、「押印を求める手続の見直しのための厚生労働省関係省令の一部を改正する省令」が施行されました。これにより、対象書類について事業主等の押印が不要となりました。

    押印が不要となった厚生年金・健康保険関係書類

    書類名をクリックすると年金事務所の該当ページにリンクします

    確認すると2020年12月25日付で記入例から押印が消えていますね。

    【厚生労働省ページより】生活を支えるための支援のご案内

    生活を支えるための支援のご案内

    首都圏の1都3県を対象に1月8日から来月7日までの期間、緊急事態宣言が出されます。時短要請がかかっている業種を中心に、一部休業の対象となる方もいらっしゃるかと思います。

    上記リンク内にある 新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金 は休業手当を事業主より受けられなかった方向けの支援金で、労働者が申請して労働者の口座に直接振り込まれます。

    休業した期間によって申請期限が設けられているのでご注意ください!2021年1月・2月分休業の申請期限は2021年5月31日までとなっています。

  • 育児休業中の社会保険料免除が対象厳格化

    育児休業中の社会保険料免除が対象厳格化

    今月の26日、厚生労働省は育児休業中の社会保険料の支払いが免除される制度について、適用条件を厳しくする方針を定めました。
    従来(現在も)月末時点で育児休業を取得している状態だと、その月の社会保険料(厚生年金保険料・健康保険料)が免除となっていました。その基準を厳しくするようです。

    社会保険料免除対象 現行 見直し案
    給与 月末時に取得(月末1日だけの取得でも可) 現行+同月に2週間以上取得
    賞与 月末時に取得(月末1日だけの取得でも可) 連続1カ月超で取得

    この育児休業中の社会保険料免除は、インスタグラム等でも、社会保険料節約!と題して現行の基準を逆手に取った方法が紹介されることが多いものでした。見直しがされて、制度の趣旨に沿った育児休業取得の促進がされることを願います……。

    ちなみに、育児休業を取得出来る労働者は下記条件に該当する方です。

    1. 法律上の親子関係があり、原則1歳未満の「子」を養育する男女労働者
    • 日雇い労働者ではない
    • (有期期間労働者の場合)同一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること
    • (有期期間労働者の場合)子が1歳6カ月に達する日までに労働契約の期間が満了することが明らかでないこと
    • このほか労使協定で育児休業の対象外とする一定の労働者でないこと

    上記条件に、有期期間労働者の場合と書きました。期間の定めはないけど労働時間が通常より短いパートタイマーや短時間労働者はどうなる? と言いますと、1.2.5の条件を満たしていれば育児休業の取得が出来ます。


    現時点では、新しい基準や施行時期は明かされていませんが多くの労働者に関係してくるニュースでした。新しい情報が出ましたらまた記事にします。